
💼 雇われ亭主の初任給
給料、まさかの手渡し。その明細の中身とは——。
妻株式会社に入社して、早1ヶ月。
ようやく“初任給”の支給日がやってきた。
朝から妙にソワソワしていると、妻社長が一言。
「今日、給料日やで。あとでリビング来てね」
……なんか、呼び出し方が完全に上司なんよ。
そして、いざリビングに行くと、テーブルの上には茶封筒。
手書きで書かれた「給料明細」と「お疲れさまでした♡」のメモ付き。
その瞬間、なぜか胸がじんわり熱くなった。
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さっそく封を開けてみると——
- 基本給:20,000円
- 家事手当:0円(査定待ち)
- 残業代:愛情でカバー
- 交通費:家まで0m
- ガソリン代補助:10,000円(※実費精算)
【支給額合計】20,000円
【控除後の手取り】5,000円(夢も希望も控除済)
……いや、手取り少なっ!
しかし、家族の笑顔を見ていると、
「まぁ、悪くないか」って思えてくる。
やっぱり、お金よりも“帰る場所”があることが、
いちばんの報酬なんやろな。
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最初こそ笑ったけど、
この明細には「感謝」と「現実」がしっかり詰まってた。
つまり、家族のために働くってことは、
数字だけでは測れない“報酬”があるということ。
そう思うと、手渡しの封筒が少しだけ重く感じた。
「これからもよろしくお願いします、社長」
そう言うと、妻社長はにっこり笑って、
「次の査定、期待してるで」
——はい、プレッシャー込みの愛情も受け取りました。
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✍️ まとめ
夫婦の関係って、給料や役職よりも、
“お互いを認め合う言葉”がいちばんのボーナスなんやと思う。
だから今日も、そして明日も、
妻株式会社は笑いと愛情でなんとか黒字運営中。
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🎬 次回予告
雇われ亭主シリーズ、第3話。
平穏なリビングに、再び鳴り響く妻社長の声——
「ねぇ、この家計簿、1000円合わへんねんけど?」
たかが千円、されど千円。
その誤差が、亭主社員の運命を大きく揺るがす!
領収書はどこへ消えたのか?
そして、妻社長の監査を乗り切れるのか!?
次回、「家計簿の誤差1000円が命取り」
愛と恐怖の決算会議、ついに開幕!
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